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過ぎ行く夏を偲んで~坂本生源寺の夏祭り~

 8月もお盆が終わると、なんとなく過ぎ行く夏に後ろ髪を引かれるような、心なしか、少し寂しい気持ちになってきますね。
 15日の終戦記念日を迎える頃から、TVなどで戦争特番の放映を見たりすると、移り変わりつつある季節感と合わせ、感傷的な気持ちになってきます。

 そんな中、比叡山麓の坂本生源寺では、宗祖伝教大師さまのご生誕された8月18日に合わせ、毎年17日、18日と2日間にわたって「伝教大師お誕生会」を営んでいます。また、地域が一丸となり、その2日間は生源寺境内において「坂本ふれあい夏祭り」も開催されているそうなので、行って見ることにしました。

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 伝教大師さまにお焼香を手向ける子どもたち。目前にある五色の絹布で組まれた組紐は、伝教大師の高弟である慈覚大師(じかくだいし794~864年)のお手作と伝わるご本尊の十一面観音菩薩へと繋がっており、観音様と一体となることができる

 期間中本堂では、各諸法要が修されており、また、境内ではやぐらやステージが組まれ、夕方から盆踊りや落語会などが執り行わるそうです。
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午後6時半、盆踊りが始まる


 わたし的には、やっぱり盆踊りは『江州音頭』が一番ですね。

 子どもの頃には、この時期になると近所の児童公園から、「あら~よいと、こ~らまか、どっこいさのせ~」との掛け声が聞こえて来て、子供ながらにテンションが「クイッ!」と上がってしまい、「冷やしあめ」で口のまわりと手がベットベトになりながら踊ったもんですが、近頃は全くといっていいほど聞かれなくなってしまいましたね。
 色々な伝統芸能の継承が問題化されていますが、『江州音頭』の継承も本気で考えないといけませんね。ただ、諸メジャーな伝統芸能に比べ、公演期間も限られる民間芸能では若干地味目なので、若者はあまり興味を持たないかないかもしれませんね。(´;ω;`)

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夜も更けて来て、生源寺の門前には、ご先祖様を偲び奉納されたたくさんの提灯が連なります

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盆踊りが終わり、地元の有志によるコンサートと落語会が始まった。境内では生ビールや、フランクフルト、焼きそばなどが10種類ほど売られ、その他金魚すくいまでやっており、地域主催の夏祭りとしては、かなり質の高い夏祭りです。
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比叡山高校吹奏楽部の演奏もありました。まさに地域が一体となっています。


 日吉山王祭の時も思いましたが、坂本の町の人たちは本当にスゴイですよね。伝統を継承しようと本当に頑張ってられるのが、ガンガン伝わって来ます。

 しかし私が生まれた村では、なぜ夏祭りをしなくなったのでしょうか? いつも考えることなのですが、伝統行事に対する意識が一般の方よりも高く、しかも近い位置にいる私自身が、結局考えているだけで何も行動を起こしてないのですから、伝統が廃れるには十分な理由ですよね。

 あの児童公園で、もう一度「盆踊り」を踊りたいなぁ~(^_^;)
お祖父ちゃんの家の裏の畑から、公園の非常用の出入口にちょちょっと入れるんですよ。(^-^)
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最高の夏思い

こんにちは。
私は台湾人です。
今年の8月18日は比叡山に遊びました。
その日、私もこのまつりに乱入しました。
第二枚の写真、お盆踊るの一枚、
右の方、お坊さんの着ぐるみの右。
青い服の人は私です。
あの日は本当最高。
私は絶対もう一度生源寺に行きます。

コメントありがとうございます

 コメントありがとうございます。

 奇しくも、比叡山を開かれた伝教大師さまのお誕生日に、比叡山に参られたというのは、誠に奇瑞の勝縁。まさしく仏様の取り持ってくれたご縁だと思います。

 その上、日本でも忘れられかけて来ている、昔ながらの地域が一体となった夏祭りにまで参加していただき、日本の伝統ある民族文化を堪能していただけたかと思います。

 我々の精神文化の象徴である比叡山延暦寺に、またお参りに来てください。
プロフィール

やま法師

Author:やま法師
 生まれはおろか、戸籍を尋ねてみても、江戸時代の文久年間までは、とりあえず遡ることが確認できた京都(宇治郡・醍醐)人。当時の身分制度から考えるとそれ以前よりご先祖さまが、此の地に定住していたことは間違いない。
 
 生来よりのきかん坊で、自由奔放な青春を謳歌し、30代後半まで犯罪スレスレの生業で生計を立てるも、ある日奇瑞の仏縁を頂くことで、これまでの諸行を省みて仏に帰依する。

 得度授戒をしていない凡夫、いわゆる一般人のなかでは、日本仏教の母山である比叡山延暦寺に一番近い立場の人間となれたことへ報恩感謝し、その証として、ブログを通じてリアルな比叡山の情報を発信して行きたい。

 また、職権を利用することで、昨今よく目にする京都の観光情報のみを紹介するブログとは一線を画した、歴史的かつ、宗教的な側面を踏まえ、本物の「心の癒し」を目的とした京都並びに周辺の観光情報を紹介して行きたい。

 その一方、趣味のロードバイクを駆使することで、大好物のラーメンを始めとしたB級グルメ等を細やかに発信し、全国より京都へ訪れてくれた方々への一助となりたい。

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